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おはようムンダス

スカイリムのSSとお話置き場

<貌>

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<貌> 僕の顔の傷? たまに物好きな方にあれこれ詮索されますよ。 今みたいにね。 ……お気になさらず。好奇心には抗えませんよね。 昔は多少は気にして眼帯等で隠していたものですが、もうやめました。 何故って?「傷は男の誉れ、一つも傷が無い男は軟弱者だ。」 と、「真のノルド」を称する方々に絡まれる事が時々あります。 ……僕が、他所者で怪しげで惰弱に見えるから、態の良い憂さ晴らしの玩具にうってつけなのでしょ...

<と或る光景> 妖精の輪・眠りの木の樹液・聖蚕

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<と或る光景>「妖精の輪」(旅人の日記の一頁から) この地方の森や野原に忽然と現れる、茸で出来た輪。 「妖精の輪」と呼ばれるそれは、妖精の踊り場だとも、異界への入り口とも伝えられる。 だが実際に日中訪れてみると、こんな光景を目にすることになった。 妖精のように踊りが上手くなるとか恋が叶うとか、俗な願望成就を期待した若い娘達が薬草摘みの途中にやってきて、茸の輪の中に入ってはしゃぎ笑い、踊り、歌ってい...

<と或る光景> 蝶の話

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<と或る光景> 蝶の話「蝶ですよ。」「蝶だな。」「素材ですね。」「素材だな。」「手軽に集めやすい材料ですね。その分多く出回って安価ですが。」「まぁ手軽に摘まめるなそこら辺に居るからな。腹の足しにもならんが。」「羽だけをむしる作業はちょっと苦手なんですよね。」「羽だけは先にむしらないと口当たりが悪いぞ。鱗粉が苦い。」「……。」「……。」「あの……蝶の話をしているのですよね?」「私も蝶の話をしているのだが?...

<と或る光景> スローターフィッシュの話

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<と或る光景> スローターフィッシュの話<一噛み> 今は隠居しているが、かつて高名だった狩りの達人を訪ねた時の話だ。 彼の家には、今までの戦果を誇る様々な獣の剥製が、所狭しと飾ってあった。 一番恐ろしかった獲物はどれだと問うと。 達人は壁にかかった魚の剥製を指差した。 それは、ただのスローターフィッシュだった。 確かに立派な魚だが、トロールや熊の方が恐ろしいのではないか? 訝しむ私に、彼は微笑んで...

<と或る光景> 泥蟹の話

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<と或る光景>  泥蟹の話<蟹の産地>客「店主、いつもの泥蟹が欲しいのだが。」店主「今日のはあまりおすすめしないよ。捕れた場所の近くで一週間前に戦があった。」客「……あぁ。じゃあ別のものにするよ。」店主「理由がわかるかい?」客「『泥蟹の産地に気をつけろ。』この土地の料理人が最初に親方から教わる事さ。残念だ、美味そうな蟹なのに。」店主「あぁ、今年のはどれも大きく肥えてやがる。相当『たらふく食った』...